いでゆ坂に昭和4年開業
今のヤングセンター向かいにあった扇屋昭和11年頃の旅館数27軒
鉄輪の湯治場街を貫くいでゆ坂。ゆるやかに曲がった通りの風情が、道行く観光客の心を和ませている。その中ほどにある現在のヤングセンター向かい側に、かつて扇屋旅館があった。
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年度ごとの資料(「鉄輪温泉使用料徴収人員表」)に、前年まではなかった「瀧澤シゲ」(扇屋の経営者)の名前が登場するのが昭和4年度で、この年に開業したと思われる。信州の出身で、向こうでも同じ名前の旅館をしていたらしい。
ちなみに資料に掲載されている旅館(17軒)のうち、扇屋(宿泊者)はこの年の合計が1022人だった。大型旅館では8581人、8265人といった数字も見受けられる。ちなみに同6年度は575人となぜか非常に減り、7年度はまた増えて1455人となっている。
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掲載した旅館の写真では、画面左側がいでゆ坂。通り沿いは塀で、塀の間から石段を上ると旅館があった。看板には「旅館扇屋 内湯完備 電話四九番」とある。現在のみどり屋旅館の玄関やその山手の中野屋駐車場あたりが、扇屋だったようだが、大きく変わっていて昔の面影はない。(続く)
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※昭和11年頃に鉄輪旅館組合が発行した観光案内、旅館案内のリーフレットには扇屋も含めて27軒の旅館名が掲載されている。
「泉屋、錦屋、常盤屋(電長三〇番)、筑後屋本館(電四七番)、筑後屋新館(電五八番)、御座屋(電四五番)、大平屋(電長三番)、扇屋(電四九番)、温泉閣(電一四番)、温研アパート、上冨士屋(電二三番)、萬屋(電長四六番)、瀧本屋、大黒屋、辰己屋(電九番)、鶴屋(電七四番)、丸屋、萬力屋(電七二番)、丸見屋(電六八番)、冨士屋(電長二番)、冨士屋支店(電八番)、朝日屋(電五一番)、港屋(電三四番)、新屋(電七番)、平野屋(電二七番)、瓢箪旅館部(電二九番)、備後屋」。「等の旅館あり」と付け加えているので、この27軒ですべてだったわけではないということだろう。
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