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2017年5月25日 (木)

新幹線に腹くくれ!

大分県の新幹線を主体にした高速輸送体系について少し気がかりな事があった。広瀬勝貞大分県知事は東九州新幹線建設に向けて整備新幹線への格上を狙い本格的に走り出した。県都をあずかる佐藤樹一郎大分市長はこれに同意しながらも、豊予海峡―四国―京阪神を結ぶ新幹線横軸の東西ルートを研究してプレゼンしている。

 最優先は「東九州」であり、豊予ルートは「それ(東九州新幹線)が出来た暁には…」という事。高級官僚出身の大分市長もそのへんのところ、十分に心得てはいると思う。ただ南北、東西ルートが「混線」すれば、「民意、今だに熟せず」と、国に逃げる口実を提供するのではないかと危惧する向きもある。おんせん県の「泉都」別府は長野恭紘別府市長も、「絶対にどんなことがあっても、どんなに時間がかかっても、造って頂かなくてはなりません!」と力を込める。

 広瀬大分県知事は現在、全国47都道府県知事会の常任委員会「国土交通」委員長。この立場を活用しない手はない。
 
 佐藤大分市長の海峡を結ぶという国家的プロジェクトには、国を納得させて積極的に推進させるための起爆剤が必要だと思う。

 時に1954(昭和29)年9月26日、青森と函館を結ぶ青函連絡船「洞爺丸」が台風15号の影響で遭難、死者行方不明合わせて1155人が犠牲となった。人身の甚大な被害は終戦直後としては初めて。国と道県は全万の対策を築いて犠牲者を収容。合同慰霊祭も執り行われた。この直後、海峡の安全運送確立のため、青函トンネル早期建設を決断。〔1985(昭和60)年貫通、88(昭63)年開業した世界最長の鉄道トンネル〕連絡船業務の許認可権を握る国は、天災とはいえ膨大な被害の一端にその責任を受け止め、再びこの様な惨事を起こすべからずとして海底トンネルの建設を進めた。意思決定から34年の月日を費やした。罪ほろぼし、国民に対する「贖罪」の意識をここで感じる。

 「海峡を渡る」という国家的事業には、それに着手するためそれ相応の説得材料がもとめられる。

 人・カネ・モノの輸送量が上がる。経済波及効果などが期待できるなどなど…、物質的な利害得失だけでは希薄なのでは。

 また大分県議会のある新人議員は、東九州新幹線で福岡から直接大分市をつなぐというルートを提案した。ここに問題がある。

 そもそも政治家は庶民大衆の集約された意見を総合的に判断し、公益性の高いものを優先にして政治活動を積み重ねるべきだ。その昔、大分県のある市長が高速道路誘致で市長本人の「私案」を出して大ヒンシュクをかった。後々調べたら、家族所有の土地が私案ルートに含まれていた。政治家がルートウンヌンを口に出す時は警戒が必要だ。またルート案など「条件」として、映るものは出すべきではない。

 それでは東九州新幹線誕生に向けて一体何が必要か。

 まずは無条件にこれを受け入れ、事業を進ませたいとする県民全体のコンセンサスとその情熱だ。荒っぽい言い方だが、少々の事は目をつぶって、方針決定に黙ってこれに従う位の器量。これが県民1人ひとりに求められる。口先ばかりで「東九州新幹線の早期完成を!」―などと訴えかけても決して「通用」しない。


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