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2017年5月 1日 (月)

「おおいた未来創出」の思い

広瀬勝貞大分県知事は、このほど行われた内外情勢調査会で講演。「おおいた未来創出」について語った。国の基本方針である「地方創生」をさらにキメ細かく分析。地元大分県に即した基本施策を次々と打ち出している。未来を創生するために、今直ちに、実行しておかなければならない取り組みは、県民の出生から老後に至るまで、生の長いものでもあるようだ。

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 次のように語り、熊本地震から1年、改めてお見舞いを申し上げます。皆様、よく頑張っていただいた。落ち着いて避難し、協力しあって避難所生活を送られました。旅館、ホテル等、観光産業に大打撃でしたが、グループ補助金や旅行クーポンを活用してV字回復も達成しました。
 景気も国全体の動きと同じところまで来ました。3月の国の月例経済報告「景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」とあり、日銀大分支店、大銀経済経営研究所とも、大分県経済の見通しについて「力強さには欠けるも、緩やかな持ち直しの動きが続く」とあります。
 心配なのは国際経済社会の動向です。アメリカ、アジア、中東 非常に流動的日本は、ヒト、モノ、カネで海外に依存しており、事態を注視して、必要に応じ迅速柔軟に対応しなくてはなりません。そのためには、足元の課題に取り組んで、対応力を強化しておくことです。―――と話し、「おおいた未来創出」「人を大事にし、人を育てる」「仕事をつくり、仕事を呼ぶ」「地域を守り、地域を活性化する」「地盤を整え、発展を支える」の5項目にわたって解説を加えて県政方針を打ち出した。
 ▽おおいた未来創出(G)
 日本の最大の課題は、少子高齢化、人口減少、東京一極集中で地方の沈滞は国、地方を挙げて地方創生に積極的に取り組まなければならない。 H28・10・26発表の国勢調査によると、全国 1億2709万4745人、前回(H22)に比べ96万2607人のマイナス。また大分県は116万6338人で前回(H22)に比べ30191人のマイナス。2053年には1億人を割り、今世紀末(2100年)には6000万人の見込み。各県別の推計はまだ出されていないが、大分県の人口は、やはり相当な勢いで減っていくと思われる。
 今後は社会保障など、国の制度設計に支障が生じる65歳以上1人に対する20~64歳の人口比は、2015(H27)年は2・1人。2065年は1・2人と推計。ほぼ2人が1人の高齢者を支える「騎馬戦型」から、ほぼ1人が1人の高齢者を支える「肩車型」になる。
 人口5000万人~6000万人の日本を考えてみると、今、人口同規模のアジアの国韓国5150万人、タイ6593万人、ミャンマー5141万人経済力を維持しようにも単位にならない。ヒトやカネが流出、世界の芸術文化がやって来ることも少なくなる。
 「地方創生の取組」について。
 国の人口ビジョン:合計特殊出生率はH27(2015)に1・46。これを国民希望出生率等を勘案し、2030年に1・8程度、2040年に人口置換水準の2・07程度まで上昇させ、2060年でも人口約1億人を確保する。
 大分県の人口ビジョン:合計特殊出生率はH27(2015)に1・59。県民希望出生率等を勘案し、2030年に2・0、2040年に2・3程度まで上昇。あわせて、社会増減を2020年までに均衡させ、その後さらに1千人程度上乗せを図ることにより、2060年から今世期末も100万人程度を維持する。
 大分県では、この人口ビジョンを念頭において、総合戦略▽人を大事にし、人を育てる▽仕事をつくり、仕事を呼ぶ▽地域を守り、地域を活性化する▽基盤を整え、発展を支える 
 県と市町村で「大分県まち・ひと・しごと創生本部」を設け、連携協力して取組み少しずつでも成果を積み重ねながら前に進めて、おおいたの未来を創生していく。
 ▽人を大事にし、人を育てる(G)
 3つの日本一への挑戦を続けている。まず「子育て満足度日本一」をめざし、子ども医療費助成、保育料に思い切った支援を行い、不妊治療費助成(本人負担は一般の保険診療並みの概ね3割)、「おおいた子ども・子育て応援県民会議」などで意見を出してもらって、さらなる充実を図っているところ。その中で、保育所・認定こども園の待機児童の解消ついてH30・4・1に待機児童ゼロを目指して努力している中、昨年より待機児童が増え、心配している。これから、保育所・認定こども園の増設・定員増、保育士の処遇改善と人員増 (人材確保)、子育て支援員の養成と人員増にしっかり取組み、待機児童ゼロを実現したい。
 病児保育の充実や放課後児童クラブの充実をめざす。合計特殊出生率は、H27年 1・59と3年連続で上昇している。この結果、出生数(H28速報値)9721人、対前年比△48人、△0・49%増加した東京都を除き、減少率は少ない方から全国1位。だからこそ、結婚しやすい環境づくりが大事。
 「健康寿命日本一」
 H25調査(厚労省国民生活基礎調査) 男性71・56歳全国16位 女性75.01歳 10位。男女ともH36年度までにあと2歳以上延伸すれば、日本一になる。健康寿命を延ばす3つの鍵 「
1日3gの減塩、350gの野菜摂取、プラス1500歩の運動」+運動後の1杯の牛乳(筋肉と骨によい)。
 「健康寿命日本一おおいた創造会議」(H28・6)を県民運動として推進。「みんなで延ばそう健康寿命推進月間」(毎年10月)。健康づくりイベント319回 参加者はのべ83505人となっている。
 「障がい者雇用率日本一」
 雇用率2・466%は、全国3位。今後は企業訪問の取組強化し障がい者雇用アドバイザーを3名増員する。生徒に向いた仕事等を教育 特別支援学校の就労支援アドバイザーを2名増員。障がい者が安心して暮らす大分県づくりをめざす。また、県立病院精神医療センターの整備(32年度開設)36床 急性期治療、身体合併症治療、障がい児者の歯科診療、県歯科医師会会館内に高次歯科医療センターを開設し、体制の強化につとめている。
 「教育県大分」の創造について。
 小中学校の学力・体力の向上をめざす。全国学力・学習状況調査で、大分県は小6がH19 全国44位、九州7位でH28全国22位、九州2位。中3はH19全国32位、九州4位でH28全国34位、九州2位。中学の学力が低迷を続けているが、28年度から3つの対策を講じている。
 ・学校の授業改善、「新大分スタンダード」の徹底等。
 ・学校規模に応じた教科指導力向上の仕組みの構築。
 ・子どもの実態に適した授業改善を進めるため、生徒による授業評価アンケートを実施して授業に活用。
 このような学力向上対策を推進するため、今年度から重点中学校8校を指定し、学力向上支援教員、習熟度別指導推進教員を重点的に配置。市や町でみると、小中ともに順位が高いのは、豊後高田市(小1位、中3位)、日出町(小5位、中4位)。
 他方、小中ともに順位が低いのは、臼杵市(小17位、中18位)、別府市(小14位、中17位)、中津市(小10位、中16位)。
 どんな家庭環境で育とうと、どこに住んでいようと、等しく基礎基本を身につけさせて、将来のチャレンジのベースを整えておくことは我々の責任。市や町の教育委員会を中心とした努力に期待したい。
 スマホゲーム「ポケモンGO」の開発責任者、野村達雄氏は、旧満州残留日本人の孫。極貧の環境で育ち、9歳の時、一家で日本(長野県)に移住。そして信州大、東工大大学院で学び、グーグル日本入社。そこからグーグル米国本社に抜てきされた。
 日本への感謝。「米国に移住していたら学費が高すぎ良質な教育は受けられなかった。でも日本は飛躍の機会を与えてくれた」という。
 体力テスト(全国体力・運動能力、運動習慣等調査、小5・中2)は小5 男子・女子2年連続九州1位(共に全国7位)。中2で男子初の九州1位(全国8位)、女子九州2位(全国15位)。
 専門高校における知識と技能の向上については、農業系研修拠点施設「くじゅうアグリ創生塾」を整備。三重総合高校久住校を今年度調査・設計、30年度完成、31年度運用開始する。また、H29・4海洋科学高校 本校化し、 H31年度から香川県と大型実習船の共同運航を実施。大型実習船総トン数約650㌧(新大分丸499㌧)定員64名から82名、高い教育効果と十分な安全性を確保、遠洋航海日数55日から65日に延長する。
 私立学校の教育条件の向上と経営の健全性確保については、教育において公立、私立は車の両輪。私学の振興 学校法人等へ教育の充実を図るため、運営費を助成、個性輝く私立学校づくり。進学・就職支援強化、スポーツ・文化振興・ICT教育環境の充実をめざす。つづく。

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