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2017年10月23日 (月)

「希望」が生んだ犠牲

 衆議院選挙はほぼ予想通りの展開となった。大儀なき解散とは言うが、緩みきった自民党議員には国民の「喝」が与えられのでは…?今回は新党「希望の党」が誕生したが、国民の期待を裏切ったようだ。

 党首の小池百合子東京都知事は、政権交代可能な第2の保守勢力と位置づけたが、前哨戦から支持は高まらず、終盤では自公の底力が物を言った。

 「都民ファースト」に加え大阪維新の松井一郎大阪府知事、当初は愛知県大村秀章知事の「三都連合」などと称して協力体制を取ったが、いい気なもんだ。国政を東京、大阪、名古屋だけで連携して、これを担うという意識が地方の反感をかった。地方行政をあずかる者が国政を慮って地に足がついていない。

 小池知事誕生には、前職の枡添都政の批判から始まり、自民党都連非難、豊洲移転の再考、東京五輪の会場建設批判に及び、「都民ファースト」の会派を立ち上げたが、都知事としての実績は皆無に等しい。「希望」結党から候補者に政策や政治活動に対する誓約書を取り付け、出馬費用3百万の拠出、党首とのツーショット写真に3万円を要求。このタレント気取りが不評となった。行き場を失った「民進」議員に旧守派議員を「排除」する―――高慢な言動だった。

 伝えられるところによれば、希望の党候補者は小選挙区で3百万円、比例3百万円、党の上納金百万円の計7百万円が要求されたという。「金が無い者は選挙に出るな」―――ということか。彼女の地方遊説も大部分、都知事職の公務の合間をぬってと苦しい言い訳。知事職にそんなヒマないハズだ。松井大阪府知事も同様。地方行政をあずかる者。たとえば「地方創生」のしっかりした意気込みをこの選挙選で耳にしたことがなかった。東京都といえど、47都道府県の1つであり、あくまで日本全人口の1割。東京優先、大都会感覚で国政に当たるのであれば、国民は決してこれを良しとはしない。

 今回のこの戦い、現政権の批判だけで兵を進めた位の始末だった。党首はフランスへとび知事として「公務出張」。パリで選挙開票をながめた。弾(たま)の飛んで来ない所で、兵士たちの結末を見た。大分3区で当初、「希望の党」公認の若手が立候補を表明した。旧民進で立憲民主公認を受けた元ベテラン代議士が突然の出馬表明。反自民、野党勢力の結集を見るや志半ばにして不出馬。このように地方には新党の手厚い支援は受けられず、党首は側近や重要拠点にテコ入れするだろう状況を憂慮した者も大勢いた。政治家を志す者が、戦わずして、戦えずして、戦場を去った。いささかの不憫を感じると同時に、新党が備える「地方」への対処能力とはこの程度かと感じた。彼は「希望」が生んだ犠牲者だった。  (陽)

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