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2018年7月 3日 (火)

B-biz「鉄輪妄想会議」開催

 昔から湯治文化によって栄えてきた鉄輪地域。農繁期を終えた人や温泉療養を目的とした人たちが集い、長期間滞在して交流を深める「貸間」という独特の文化を創りだしてきた。各旅館・ホテルには「地獄」と呼ばれる噴気で蒸し料理が楽しめる釜があり、利用者は食材を交換し合ったり、使い方を教え合ったりして友好を深め、「また来年」と手を振って別れる光景がよく見られたという。

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 しかし、時代の変化とともに、湯治の在り方も多様化する中で、環境省は「新・湯治」を打ち出し、現代のライフスタイルに合わせた温泉地を提案するなど、湯治が再び脚光を浴びている。鉄輪地区では、昭和39年に約60軒あった旅館・ホテルが半分ほどに減り、駐車場になったり、空き地、空き旅館となっているところがある。
 そこで、別府市産業連携・協働プラットフォームB-bizLINKが、空き家を利用した鉄輪地区でのエリアリノベーションとして「鉄輪妄想会議」をこのほど開催した。別府市が企業向け空き店舗リノベーション事業として委託しているもので、調査、運営など総事業費は1380万円。空き店舗を活用した起業創業を支援し、地域の活性化を図る。

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 会議には、行政、地元企業、建築家、地元の旅館・ホテル、観光関係者、大学生、ウェブデザイナーなど幅広い業種から約20人が参加。
 まずは町を知るため、まち歩きとリノベーションをイメージしてもらうため、空き旅館(貸間)を見学した。まち歩きには、長野恭紘別府市長も参加。2班に分かれてまちの形態などを見て、イメージを膨らませた。長野市長は「鉄輪は『THE別府』だと思う。空き旅館になっているところをどうリノベーションするか。全体を捉えながらやる必要がある」と話した。
 冨士屋ギャラリー一也百に集まり、静岡県熱海市で活動する市来広一郎株式会社machimori代表取締役が、自身の体験から、空き家・店舗を活用したリノベーションについて「志は高く、一歩目は低くが信条。我々が当たり前に思っていることが、すごい宝だったりする。空き店舗は課題ではなく、資源」と話した。
 集めた情報を基に、それぞれが考える鉄輪エリアの未来について語り合った。そこで出たキーワードは「貸間」と「外湯」。貸間で寝泊まりをしながら、周辺の温泉を巡る。まさに湯治の世界観といえる。「それぞれの旅館が特色を持つのも良い。1人の作家の本だけ集めて、こもれるような部屋がほしい」と“ひきこもり湯治”を希望する人や“モダン湯治”を提案。「回遊性の多様性を生み出すことが必要」との意見もあり、夜も楽しめる場づくりや子どものためのスペース、交流できる場などユニークなアイデアが次々と出た。
 会議は、青木純さん(株式会社まめくらし代表取締役)を中心に、全3回開かれる。2回目は12日、3回目は25日。
 鉄輪の地元関係者は「鉄輪のまちづくりは、やはり湯治だと思う。これを後押ししてくれる、良い風が吹いている」と期待感を示す。個々には強い“鉄輪愛”を持って様々な活動をしてるが、妄想会議を通じて、個々がリンクし新たなまちづくりが始まろうとしている。

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