本紙購読

特集ページ

« 平成30年の第4回市議会定例会 | メイン | [連載]江戸町火消創設三百年記念式に参加して⑥ »

2018年12月 5日 (水)

[連載]江戸町火消創設三百年記念式に参加して⑤

 祝賀会は(一社)江戸消防記念会小宮多喜次名誉会長が主催者あいさつ。次いで来賓として徳川宗家十八代当主後継者の徳川家広氏、増上寺法主八木季生氏、神田神社宮司大鳥居信史氏、大岡越前守子孫の大岡秀明氏、自民党東京都連を代表して石原伸晃衆議院議員、東京消防庁総監村上研一氏、また謝辞として記念会芝﨑清昭会長らがそれぞれあいさつ。公務のあい間をぬって、小池百合子東京都知事も駆け付け祝辞をのべた。式典は記念会名誉顧問の綿貫民輔氏の発声で乾杯、祝宴に移った。

Dsc_0272

Img_1543308018825

 会場は印半纏、腹掛け、股引き、草鞋掛けの町火消し、ベテランから若手まで約7百人が揃った。それぞれお家芸の「木遣り」「纏振り込み」「梯子乗り」のお家芸を披露、千4百人の割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。
 「木遣り」のルーツは、江戸築城の際、各地に伝わる労働歌。江戸城はじめ各大名屋敷の建設には全国各地から職人が集まり、労働歌が流入した。地形、石割り、棟上げなどの歌が集約され江戸木遣りが完成したとされる。その1つに紀州の木材の伐採運搬にかかる唄が基本型の一つ。現在、江戸町火消が保存する木遣りは170曲あまり。冠婚葬祭という儀式や主に御祝儀で唄われる。
 また今祝賀会の来賓には東京都下の有名神社や仏閣の代表が名を連ねる。町火消の時代に殉職した、火消しの供養は現在でも各組担当地区や、各区でねんごろにくり返されており、その影響で神仏の御加護を最優先する風潮があり、今に生き続ける。
 また、特記すべきは、この祝賀会の記念品として出席者に配られた品々の中に、「江戸町火消三百年」と表記された冊子がある。A4サイズの240頁建ての記念誌は創設期から現在までの江戸消防の足跡が当時の錦絵やイラスト、写真を含んで記述してある。なかでも町火消しの編成、消火方法、江戸から昭和年間に至る各組のエピソード、いろは48組や、各区担任区域内にある崇敬神社仏閣への奉納品など、事細かなドキュメント資料がちりばめてある。時間と精根を使い果たした結果の作品だろう。中世から近代に至る江戸東京の庶民文化を知る上でも実に貴重な文化財的資料を世に出した。記念会の信仰心の深さと先人=歴史=を大切にしようとする崇高な意識には驚くばかりだ。(つづく)

google

  • 検索(β)

    サイト内検索
    ウェブ全体から検索

大分の天気