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2018年10月11日 (木)

10㍍のドラマ

 第6回世界一短い徒競争選手権大会の取材に行った。
 本来、「ときょうそう」は「徒競走」が正しいが、10㍍の距離を走らずに歩く人もいるため、「徒競争」にしているという。
 子どもから高齢者まで「短い距離なら走れる」と全力で走る出場者と、その姿に送られる声援が突き抜けるような青空に響く。フライングしたり、ゴール直前までデッドヒートするなど、たかが10㍍、されど10㍍。そこにはいろんなドラマがある。(田口)

2018年10月 5日 (金)

神社神道崩壊の危機

 東京九段の「靖國神社」は、明治維新から先の大戦まで、国難あった勤皇の志士、軍人、軍属ら殉職者274万柱を祀る神社。この神社の宮司小堀邦夫氏(平成30年3月着任)が、「今上陛下は靖國を潰そうとしている」「次期皇后、彼女は神社神道大嫌いだ。靖國に来るか」―――と発言。天皇を批判する内容が週刊ポストのネタとなった。発言は去る6月、靖國神社職員に対する研修会の席上出たもの。明らかな天皇批判であり、この種の言動は決して放置されるべきものではない。
 我が国の神社神道界、昨年末の富岡八幡宮の宮司殺害事件以来、様々な問題が噴出して国民の不信感が過去にない高まりを見せている。
 全国8万神社を包括する組織で、昭和21年に設立された神社本庁(東京都)では、本庁所有の職員宿舎の廉価売却問題で疑惑が生じ、これに疑念を訴えた職員に懲戒処分が下された。2人の職員は抗弁手続きを取り裁判闘争に。また、本庁の幹部職員だった人物が、実務の最高責任者である、田中恒清総長のキモ入りで宇佐八幡宮に宮司として奉職。地元宇佐地区の各神社宮司らと様々な面で摩擦が生じ、宇佐支部神職らが宇佐八幡責任役員(総代会代表)に、宮司辞職を求める署名運動を展開するという前代未聞の事態を迎えている。
 神社本庁は事態の解決を図る目的を含め、去る6月に神社本庁統理に五摂家出身北白川氏の後任として、伊勢神宮大宮司をつとめた鷹司尚武氏が着任。「統理」とは本来名誉職。鷹司氏は組織体制の改革、人事の刷新、正常化へと進める方針を取った。ところが、先月の本庁理事会では事態を憂慮した田中総長が、一旦は辞意を表明したものの、前言を翻し、居座りを決め込んで改革気運は停滞の状況にある。
 日本の精神文化の担い手たる神社、その神霊や祭神の傍らには、天皇の存在や、日本人がここまで国際社会に存在感を認めさせた日本人のバックボーンである「国体」護持の基本理念がある。宮司はじめ各社の神職は永永とした家系や、国家安泰を希求する宗教者としての矜持を備えた人材が数多く存在する。
 地元別府を見渡せば、八幡朝見神社、火男火売神社、内竈神社の有名社、氏子総代会や地元住民らとは、長い間の信頼関係を築き、それぞれの社風を持って地域社会の発展に寄与し、崇敬者の心の拠り所としてその評価を維持しつづけている。
 前述の富岡八幡宮は、新任の宮司が就任して、このほど天皇陛下御在位30周年奉祝の宮神輿渡御を成功させ、「失地回復」の気運を醸成させた。お膝元の江東区門前仲町からスタートさせ、周辺氏子社中にも波及し、大きな成果を納めるに至っている。
 それに比べて靖國神社の宮司発言、神社本庁の体質、宇佐神宮問題―――いまだに快とした結論を得ず、善良なる人心が離れようとしている。来年5月には平成が幕を閉じる。一筋に国家の安泰を祈念しつづけた今上陛下に対し、これで顔向けができるのか。
 すみやかに座を降りよ!
 天誅が下る前に。     (陽)

2018年10月 3日 (水)

「在庫」が果す役割

 第4次安倍内閣が誕生した。地元岩屋毅氏は「見事」、防衛大臣に就任、泉都は久々の大臣誕生に、盛り上り湧き上がりをみせようとしている。別府では故佐藤文生氏に次ぎ、大分県から23年ぶりの大臣。
 この組閣を一部のマスコミが「在庫一掃」内閣と表現した。ニュース番組のMCは「これからは大臣答弁はもとより、失言暴言、スキャンダルが注目される……」とコメントした。
 ふざけた奴らだ。公共の電波を使い、「公共」であるべき紙面を使い、12人の新人大臣に浴びせた寸評がこれか。地方意識との格差を感じさせる。政治の質に比べ、マスコミの質もかなり劣化しているようだ。
 この度入閣した新人12人の大臣はいずれも当選6回から8回。ベテラン中のベテラン。大臣「適齢期」の5回をはるかに上回る人達だ。自民党所属で待ちに待った大役を射止めた、地元の岩屋は61歳。亡父啓さんの跡を受け、県議初当選その直後に国政へ。早稲田大学の学生時代から師事する故鳩山邦夫氏の董陶を受けた。一時、志を得て新党さきがけに籍を置いた。自民党家出組の1人。この時期のテレビ、政治改革を訴える岩屋は若手の旗手として大活躍。自民党に戻ってからは修業期間を経て、党副幹事長、防衛政務官、IR法議員連盟代表、外務副大臣の役職を次々とこなして来た。鳩山師匠はハト派中のハト派。防衛政務官時代は新たな境地に恵まれた。支持者の大多数は大臣就任を「宿願」として受け止め、本懐遂げるその日を待ちわびた。この防相就任が「在庫一掃」か。
 別府は終戦直後に現在の別府公園に米軍駐留、朝鮮戦争と同時に自衛隊が駐屯した元祖基地の街。基幹部隊の第41普通科連隊をはじめ業務諸隊をあわせ約千人、創立61周年は岩屋と同い年。翔青高校近くの南別府駐屯地は陸自の別府地区病院があり、主に任務中に患った傷病自衛官の治療リハビリを手がける。
 防相は23万陸海航空自衛官の最高指揮官で、内閣総理大臣に次ぐポスト。緊迫する極東情勢の安全保障、日米同盟堅持の砦。各種災害対応、防衛外交の推進、命がけでこの国を守る自衛官といかに向き合い、平和維持のために身を砕いていくかにかかる役職。そして改憲を睨んで自衛隊の憲法明記。
 岩屋に限らず「在庫」の初入閣12人は同じような地元環境にあり、永年支えて来た支持者の努力の賜物。そして郷土の誉れと評価されてしかるべき。そういった面を見れば、この組閣で「地方創生」「地方再生」に果たす役割はきわめて大きい。
 幸い「在庫」は良品揃いのようだ。
     (陽)

2018年9月22日 (土)

笑顔の抱擁に隠されたもの

 文在寅韓国大統領と金正恩朝鮮労働党総書記の第3回南北首脳会談は大成功―――と盛り上っている。誠に結構なことだ。
 南北首脳の共同宣言は、朝鮮半島の安定化と安全保障に向けたメッセージ。▽非核化の促進▽経済交流▽文化交流が主軸。南北融和の気運は新たな次元に進む。しかし両氏の「友情」が真に半島の平和、安全保障に資するものであるのか、我々にとっては安閑看過できるものでは決してない。
 北の国家的犯罪、テロ活動である、「拉致」問題の全面解決こそ、北の孤立からの脱却であり、平和安定を求める国家の姿を感じさせるものなのでは?
 40年前東北の漁村に生きる若い男女は、時折りのデートを楽しんだ。海辺に広がる砂浜の散策は、おたがいの愛を育む絶好の環境でもあった。ある日、男達から突然声をかけられ、目隠しと猿ぐつわ、手足を拘束されて、船舶へ。日本海を渡り、見た事も聞いた事も感じた事もない、世界の施設に放り込まれた。囚人同然の生活を強制される。気が付けば語学を含む日本文化を教える役になり、アメとムチの日々。下校中の女子生徒、買物帰りの主婦、会社から家路に急ぐサラリーマン、留学旅行先の土地で、あらゆる層の善良なる日本国民が被害者となった。気が遠くなる程の歳月を費やした。帰る場所はどこか、夢も希望もこれからの人生もすべて奪われた。なかには傷病を患い、帰らぬ人となった人達も。これが拉致の実体なのである。
 文氏、金氏の笑顔の握手の裏側には、人々の絶望と苦しみが存在する事を忘れてはならない。北は何の目的を持って罪なき人々の自由を奪いつづけたか。北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)は1948(昭和23)年に建国。50(昭和25)年、独立国家の誕生を目指し、南(韓国)から2万人を目標に同邦の朝国人を拉致、国家を形成するため海外の知識層(インテリジェンス)の奪取をスタートした。1980年代初頭まで続く拉致被害者は、日本人の場合、警視庁の調べによると880人にのぼると推定される。建国の「礎」自体が外国人拉致によるもの。金日正氏の時代に始まった革命国家方針だから「悪いこと」「国家の罪」という意識は無い。1978(昭和53)年時点、北の拉致被害国は、日本、韓国、シンガポール、タイ、ルーマニア、レバノン、中国(マカオ)、マレーシアにのぼる。
 中東の国「レバノン」の女性4人が、日本企業の社員募集のトラップ(罠)により面接、北に拉致された。レバノン政府は即座に正式な外交ルートを通じて解放なき場合は、武力行使すると警告、この後4人は無事解放された。国家テロに屈せず、武力行使の覚悟をもって自国民の安全を確保した。あのレバノンがである。
 我が国憲法第9条を「平和憲法」と称する。国際紛争の解決手段としての武力行使と、陸海空軍事力、その他の戦力は保持しない。交戦権は認めない。―――とある。これは「平和」どころか「棄民憲法」。拉致は立派な戦争手段。文金両氏の抱擁が平和を希求する国の姿―――ふざけるな!拉致被害者が故郷に戻り、家族と抱き合う姿こそが、平和に向けた責任国家のあるべき最低限の意思表示である。我々は決して忘れる事はない。   (陽)

2018年9月20日 (木)

再選理由とは

 安倍晋三自民党総裁が再選された。圧倒的な強さは石破茂氏を完全にKO。この「予想外」の強さはどこにあったか。今日は彼岸の入り、脳細胞をクールダウンさせて「検証」してみた。
 「森友、加計問題」の追及にさらされ、各種マスコミからの袋だたきに逢いながらもナゼ生き延びたか。
 問題は我が国官僚世界にあって「聖域」とされた、文科行政に対する政権介入が根本にあった。そ末ながら、森友学園に異常な支援を寄せた、昭恵夫人は幾度となく国会への証人喚問要求にさらされた。安倍氏はキッパリこれを拒否し続けた。完璧に自分の女房を守ったフェミニストと映った。
 学生時代からの友人、加計孝太郎加計学園理事長の召喚も徹底拒否。友人を守った。この間の支持率は急速に落ち込み。首相退任と見る向きも広がった。一方、経済施策のアベノミクスは徐々に効果も表れ、若者の求人倍率、企業の増収益、株価への反応は、地方への一部波及効果低迷を除き、成果を収めた。外交努力も奏功して、世界に果たす役割も深まった。大国、中小国の垣根を越えた友好外交とあわせ、日本製品を徹底的にPRした「トップセールスマン」としての役割に経済界が同調した。要は経済だ。
 総裁選では圧倒的な支援を自覚したのか保守政治の天王山「憲法改正」を持ち出した。それ行けドンドンの雰囲気。
 なぜ安倍氏の独走をここまで許したか?
 一つに、足並み揃わぬ野党の政権批判。安倍氏個人の人間批判に終始、実現可能な具体的政策案も提示できない休眠国会が続いた。政治手法の衡きどころを失した感がある。政権批判、首相批判をくり返した野党議員は個人的な自己のパフォーマンスに誘導。「野党連携」の意欲すら感じさせず、官僚イジメに終始した。
 総裁選では石破氏の読みが完全に裏目となった。森友加計で漏らした政権批判は、「味方の背中に矢を射る」と映った。党幹事長や主要閣僚ポストを経験した人とは思えぬ所業だった。議員票より党員票を頼みにした戦略が災したか。
 政権は3年の「猶予」を得たにすぎない。これ以上若手議員の不用意な発言や、ベテランの失言、驕りをくり返せば押して知るべし。
 保守政治は本来。、中小企業や高齢者が支持基盤だが、安倍氏には若者層や40~60代の女性層に新たな支持が生まれたという。「憲法改正」は単なる政権のための政策ではないハズ。1億2千万人共通の課題として、どう真しに受け止めていくかにかかる。注目していきたい。     (陽)

2018年8月17日 (金)

「平和」へのリセット

 8月15日「終戦記念日」になれば、靖国参拝問題や反戦平和集会など「恒例行事」で列島は騒がしくなる。8月6日、9日の広島、長崎原爆の日がこの前奏曲となる。
 今上陛下は15日の戦没者追悼式で天皇として最後のご出席になり70年を越す戦後の「長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ……」とのべられた。
 残念な事に、この戦渦の悔恨は、この時期にしか感じられない部分も多い。
 戦没者は軍人、軍属で230万人、一般市民は80万人。計310万人が犠牲となった。
 日本列島は「アジアの防波堤」であった。先の戦いは、欧米列強の植民地主義政策をアジア人自らの手でこれを打破、自主独立の気運を取り返す事が大きな主眼であった。
 戦後の「検証」とは日本という敗戦国が、東京軍事裁判で戦争犯罪を有する責任国家の罪状とその自己批判ばかりに主体が置かれた。開戦に追いやられたアジアの状況と、当時の各国の国家環境にはほとんどと言っていい程、あまり触れられず今日まで来た。
 日本はその「清算」のため謝罪も行い、中国、韓国を含む東南アジアには政府開発資金援助などの名目で巨額の無返済資金を提供しつづけた。過ちを償いすぎた。それも必要以上に。「憐憫」を美徳としつづけた。
 現状を見ると過保護にした韓国は従軍慰安婦の人権保護を掲げ、慰安婦像や強制的に徴用されたという肉体労働者の像を国内外に設置し、日本を追いつめる。北はミサイル放棄を米国と交わしたが本格的な実行には移っていない。中国は南沙諸島周辺の海洋進出の実績を次々に打ち出す。
 戦時の日本は、国民教育の建て直しを図り、近代化の波をアジア各地にもたらした。とくに、日韓併合により、国民文化への近代化を促進、都市機能の充実はもとより、物資両面の強じんな国土を提供した。中国満州地方の南満州鉄道しかり。朝鮮半島への投下予算総額は終戦まで6千兆円となった。終戦後焼け野原で困窮を極める日本国民は自らの生活環境を顧みず、中韓を主体に支援を重ねてきた。すべて国民の税金による。企業進出を図るビジネスマンは、技術、人、金を送りつづけた。企業利益も確かにあるが、進出各地に「土着」して、その国の人となり一家を構える者も出た。帰化永住権を確保した者も多い。
 これまで日本はアジアの「悪」として自らを牽制しつづけた事によって、巨大な悪の出現を放置した。
 歴史は教える。「善隣外交」とは物心両面とも「対等」、「平等」の立場でなければ、それを維持し得ないという事を。
 自らの真意に反し、国難の犠牲になった軍人達230万人。その慰霊に対し、靖国を一方的に否定され、それに追従する風潮は今だに続く。ここからリセットだ!    (陽)

2018年7月 4日 (水)

「国の宝」とは

 サッカーW杯ロシア大会、日本チームは劇的な闘いで幕を閉じた。開催直前、監督更迭にはじまり、それまでの親善試合やテストマッチでは散々な結果。急きょ西野朗氏が監督に就任。先行き「不安」の暗雲が立ち込めた。
 状況は一変した。6月19日強豪コロンビアに快勝。一戦一戦で進化し続けた。諸外国に比べ高年齢のベテランが「新人の躍進を阻む」とまで言われていた。6月24日アフリカの強豪セネガルの身体能力を打ち砕き2-2の同点。ヨーロッパの雄ポーランドとは1-0の僅差。ベスト8をかけたベルギー戦では言わずもがな、日本時間午前3時キックオフ。眠気を覚ます94分間の激闘を終えた。涙に倒れた選手団の後を追った、FIFA大会役員が選手のロッカールームをのぞいた。完璧に清掃され、テーブルの上にロシア語で「ありがとうございました」のメッセージカードが立てかけられていた。感動した大会役員はSNSでこの模様を世界に発信。世界中から百万人に近い人々が称賛の声をあげた。今回の闘い、「弱小日本、奇跡の大躍進」と伝えられている。ロシア大会を問わず、選手のみならず、日本応援サポーターは、観戦席の清掃奉仕を行ったり、マナーの良さも伝えられる。選手はキャンプ先の宿舎や現地人との交流もあり、高い評価。
 日本、ベルギー戦の直前。タイ北部の洞くつで行方不明となっていた、地元の少年サッカーチーム12人が10日ぶり、「全員生存」が確認された。「奇跡の生還」に向けた情報がもたらされた。
 サッカーW杯開催のこの時期、「サッカー」と「奇跡」つながりの心を洗うようなニュースだった。この捜索には、タイ国軍をはじめ、日、米、英、中の国際チームも参加しているという。
 また、あえて付け加えておきたい。日本選手の行ったファウル(反則行為)数は世界第2位の少数。フェアプレーがピッチ内外に及んだ。国際親善外交もこなして来た。幼少の頃からサッカー一本槍で生きて来た彼ら。誰がこのように育て上げたのか。まさに「国の宝」として受け止められるのでは。サッカー知らずの愚生ごときが、口を挟むべきものではないのは百も承知ながら、ここに改めて思いを記してみた。
     (陽)

2018年6月13日 (水)

平和の礎となれ!

 史上初の首脳会談が実現した。ドナルド・トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長。最大懸案の非核化と北の体制保証を柱とする「シンガポール共同声明」に署名した。
 全国紙やテレビは一定の評価はしたものの、非核化の具体策や日本人の拉致問題は明記されておらず、あい変わらず安倍政権の対応に批判的な論評も付け加えられた。
 事の本質は初めて両首脳が直接会って、基本的な合意を得た歴史的な会談としての評価を忘れてはならない。金委員長は文在寅韓国大統領、習近平中国国家主席と次々に会談した。板門店の38度線を越えた時から、各国首脳と会った時の表情は35歳の青年の表情に戻った。北朝鮮国営TVで映し出される時の表情とは明らかに違う。これでこの国は救われるという安堵の表情が窺えた。30歳そこそこで跡を継ぎ、体制に批判的な指導者を次々と粛清、長兄の命も手にした。今回はアメリカをはじめ諸外国が連携して経済制裁を敢行。疲弊した祖国存亡の危機を乗り越えようと必死だ。
 トランプ氏は就任直後から米国最優先の方針や人種差別的な発言、施策で物議を醸し出す名人。既存のメディアを徹底批判。自身のツイッターを駆使してPRに躍起。アメリカとしては中東対策に勢力集中、東アジアの安全保障には手が回らないというのが本音かも。たがいを「チビのロケットマン」「狂気のおいぼれ」とそれぞれ悪口合戦をくり返した仲。日本人拉致問題はあくまで日朝両国の問題で日本側の今後の動きが注目される。今回は両首脳の直接対話のなかでトランプ氏が拉致問題に言及した事が大きな前進となりそう。安倍、トランプ両氏の信頼関係が奏功した。
 今後の北朝鮮は一日も早い経済封鎖解除を求めた非核化に焦点が当てられる。北は人口は2537万人(2016年)、韓国は4918万人(2009年)。あわせて約7500万人。北の労働力は輸出品目の代表選手。北は平壌をはじめ各都市のインフラ整備を必要とする産業経済の投資対象としての魅力もあり、エネルギーや鉱物資源も豊富にある。
 ただ一点、予想される障害の一つに「先軍」思想を掲げて来た軍への対応。軍が暴走しないよう徹底した管理が求められる。
 しかしまずは東アジアの平和回帰への礎が、この2人の握手でスタートした事はまぎれもない事実である。
     (陽)

2018年6月 5日 (火)

問題の本質は文科行政

 森友、加計の「モリカケ」問題は何か分かりづらい結着を迎えようとしている。約1年半もの間、この問題で追われまくった国会、国の大事を一体何と心得おるか!この一件の後は、日大のアメフト事件が耳目を集める事となり、ワイドショーのタレント学者らが教育評論家のような口ぶりで解説。ウンザリだ。
 問題は政局誘導、印象操作のくり返しという低次元の論議だったということ。本質は「モリカケ」「日大」にしても最終的な責任の所在は「文部科学省」にあるということ。学校の開設やあるいは大学体育会の運営は教育問題であり、ここまで到達する以前に、教育行政が厳格に対処できなかったかにある。「モリカケ」当時の事務方トップは、新宿の出逢い系バーに出没して、貧困女性の「実体調査」に余念がなかった。辞職しては各地の講演会に呼ばれて政権批判をぶち挙げる。ライフワークのように。
 このほど当事者の1人である愛媛県知事も「参戦」してヒンシュクをかった。
 「モリカケ」では財務省の担当者に処分が下されるという。文書改ざん等の処分は、財務当局が一身にこれを受けた。一連の動きの中で文科省はじめ、国土交通省、大阪航空局に「犠牲者」が出なかった。大阪地検の担当検事は捜査内容を一部政治家にリークしながら、守秘義務違反に問われることはなかった。裏を返せば今後は財務省の力が増大するという危険性も孕んだ幕引きとなりそうな気配。くり返すが「モリカケ」「日大」について文科省担当者が、適切な指導をほどこさなかったという理由で処分対象者がいないとはどういうワケか。こと文科省に至っては、もはや聖域たり得ないということだ。
 事の本質は「私学の振興」。公立では成し得ない「私学」の存在価値をいかにくみ取り、それぞれの地域で「国益」に合った人材教育の場と成り得るかを指導監督すべきだった。我が国の文科行政自体が未熟だったのかもしれない。
     (陽)

2018年5月30日 (水)

立ち上がるべき時

 現在話題沸騰中の「日本大学」を卒業して40年。このほど日大時代の同級生が福島県と千葉県から来た。定年期を迎えたが、2人とも愚生と同様「現役」で頑張っている。
 日大の問題は単なるアメリカンフットボール部の試合内容だけではなく、大学の本質とその真相を究明するための、発端にすぎないという。日大のアメフトを日本一に育て上げたのは、12年前に亡くなった篠竹幹夫さん。「鬼の篠竹」と呼ばれた。合宿所に起居し選手とともに過ごし、亡きあと全財産を日大アメフトに捧げた。
 29日夜、関東学生連盟は内田正人監督、井上奨コーチを「除名」という最も重い処分を下し、当該選手を条件付き、期間付きの出場停止処分とした。また在籍中のアメフト部員は日大アメフト再生のための声明文を公表した。教育指導を受ける者と、それをほどこす者の人格格段の差を世に見せつけた。
 現状の日大について、大学を仕切る田中英壽理事長のワンマン体質、反社会的組織との交流、更には学園経営の不透明さに焦点が当てられそうだ。
 日大は来年開学130周年を迎える。大分県の校友会支部長は八坂恭介・元杵築市長。役員は前大分商工会議所会頭の姫野清高さん、別府の井上信幸元市長、西謙二別府商工会議所会頭らも日大OB。次々と遭遇する日大バッシングに眉をひそめる校友会員も多い。
 明治の終わり、日本法律学校として誕生した日大。現在中小企業の社長は圧倒的に日大出身者が占める。付属各校を含む「日大生」と名の付く者は、この時点で13万人。別府の人口より多い。年間運営の経費は約1800億円。立派な1部上場企業の風格。中小企業のワンマン経営の体質で乗り切れる状況ではない。人事を刷新して新たな出発をめざすべき時に来たようだ。
     (陽)

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